生成AIが切り拓く、マーケティングの新時代

AIによってビジネスの在り方が大きく変わりつつある。マーケティング業界でも同様で、VCAT.AIは企業がスピーディに商品をプロモーションできるツールを開発。5月には「SusHi Tech Tokyo 2025」にも出展し、日本市場での展開を進めている。
AIがマーケティング素材を自動制作
「VCAT.AIは、商品のURLを入力するだけでマーケティング素材を自動制作する、AIサービスです。」

ECサイトやオンライン広告向けのバナーを、複数サイズやレイアウトで即時に制作でき、セールやキャンペーン対応も容易。
「多くの企業は、広告画像に使用する文字のフォントや色など詳細な広告ガイドを定めていますが、幅広く海外展開をしているある企業は、自社の方針に沿わない広告を出す地域があることに頭を悩ませていました。対策を考えた結果、VCAT.AIの導入を決めたそうです」
グローバル展開する上で重要な、ブランドイメージを守ることにも貢献するのだ。
撮影なしでリアルな映像制作が可能
「CREAGEN LAB」では、生成AIを活用して撮影なしで映像を制作可能。例えばヘアケア製品のプロモーションでは、砂漠に立つ女性のシーンをテキスト入力のみで制作し、高品質かつ低コストで完成させました。
実写撮影では難しい表現を短時間で再現でき、権利面のリスクも抑えられる点が特徴です。

AIは、人が指示を出すプロンプトが重要になる。そうした課題にもうまく対応し、ゆくゆくは企業が内製できる環境を整える。
「AIに関心を持つ企業が増えていますが、多くは、なかなかうまく使いこなすことができない、という悩みを抱えています。私たちは、AIの力を使って、ブランド戦略に沿ったメッセージを伝えるお手伝いをしたいと考えています」
スタートアップ支援が充実している東京
SusHi Tech Tokyo 2025への出展では、多くの企業がVCAT.AIのサービスに関心を示しました。AIの実力は説明よりも映像や制作過程を直接見てもらうことが効果的であり、今後の日本での事業展開に弾みをつける機会となりました。
東京はスタートアップに開かれた都市であり、VCAT.AIにとって日本市場拡大の理想的な拠点といえます。
「VCAT.AI」を活用して試作したTOKYO UPDATES記事の紹介動画 Movie: 東京都

Sustainable High City Tech Tokyo = SusHi Tech Tokyo は、最先端のテクノロジー、多彩なアイデアやデジタルノウハウによって、世界共通の都市課題を克服する「持続可能な新しい価値」を生み出す東京発のコンセプトです。
SusHi Tech Tokyo | Sustainable High City Tech Tokyo
取材・文/今泉愛子 画像提供/VCAT AI